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瞑想 ヨガ International   Association  for  Religion    &     Parapsychology

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吉村 桂充(けいいん)講師 クラスのご紹介

自己紹介

吉村 桂充(けいいん)

吉村桂充

2008年、山で脛骨と腓骨とを骨折した脚の手術直後、ギブスの中で腫れ、長時間圧迫されたために起こった腓骨神経麻痺。右の足首から先だけが死んだようにまったく動かせなくなりました。そのおかげで、低周波、鍼灸、マッサージ、整体、リフレクソロジー、サプリメント、ヨガ、リハビリ運動、経絡体操法・・・ ありとあらゆる治療法や体操法にふれることができました。それぞれに効果や気づきがありました。その中で、麻痺の症状の変化や体調から、特に経絡体操法の効果を実感いたしました。又、通常なら必ず起こるであろう良い方の足腰の不具合も、ほとんど体験せずにすんでいます。

すべての人々にとって親しみ易く、体力のない方、高齢の方にも無理なく行える体操で、経絡という体の微細な部分に働きかけ、しかもダイナミックな効果を持ち、体の歪みを矯正し、様々な体調の不具合を予防することのできる、大変にすぐれた健康法であることを自分の体で感じることができました。気がつくと、今も毎日続けているのは経絡体操法だけになっていました。日常の生活に取り入れ、続けるという点で、時間的、経済的理由からも、現実に即した無理のない体操法とも言えます。

多くの方々にこの経絡体操法をお伝えし、健康で幸せにお過ごしいただきたいと願い、昨2011年の3月に、指導者に認定していただきました。さっそく私の本業である「舞」の弟子たちはじめ、身近の方達に経絡体操法をすすめております。また、毎月文化講座の舞の講師として通っている富山県高岡市の臨済宗のお寺で、2011年5月から、経絡体操法の講座をさせていただきました。家庭の主婦など、日ごろあまりからだを動かさない方達が、特にこの体操法の効果を感じとってくださり、一般的なヨガよりも気持ちがいいと大変喜ばれ、気に入って下さいました。三ヶ月ほど続けましたが、残念ながら、その文化講座は8月で終わりになりました。

2011年の秋から、根府川ヨーガ道場の月曜日夜のヨガクラスを担当させていただくようになりました。経絡体操法をご指導させていただきながら、根府川の海を見ることがとても楽しみで、通わせていただいております。

また、2012年3月南インドで行われた女性の芸能のためのフェスティバルに舞で参加いたしましたが、その間、五日間のワークショップを担当いたしました。様々な国から集まった、演劇、舞踊、歌などの表現者達を対象に、一日約二時間、表現のためのワークショップを行いました。その際、気の流れを特に意識した経絡体操法の理念も取り入れつつ、全体を構成いたしました。ヨーロッパからの演出家や、女優達に、そのワークショップの内容が高く評価されました。そして、そのインドのフェスティヴァルでの出会いがご縁となり、2012年6月末から7月にかけて、イタリアで行われる演劇のためのフェスティヴァルに招待されました。こんどは、一日四時間半、五日間のワークショップを行うことを依頼されました。

2010年の小豆島ご本宮での大祭ご祝宴でのご奉納の舞をご覧下さった本山博先生は、「上下の気をめぐらし、気のバランスが良くなると、もっときれいに舞えるようになるよ。」とお言葉をかけて下さいました。そのお言葉を忘れず超作で、経絡体操法指導につとめて参りたいと思います。

キューバの夢

平成26年1月 吉村 桂充(けいいん)

イタリアでの演劇フェスティヴァルに参加して

平成24年9月 吉村 桂充(けいいん)
(IARPマンスリー437号、438号掲載)

吉村桂充

2012年6月27日より7月11日まで、イタリア、ローマ近郊のファラ・サビナという所で行われた演劇フェスティヴァルに、上方舞(日本舞踊の一種。地唄舞、座敷舞とも言う)舞踊家として参加いたしました。一行は私のほか、地唄(三味線音楽の一種)演奏家、着付師の計三名。公演、ワークショップ、デモンストレーションを行ってまいりました。

ワークショップでは、上方舞指導を「Mai as spiritual Poem」というテーマで行い、先の小文で申し述べました通り、本山式経絡体操法を取り入れ、さらには、IARPのヨーガ初級指導者仮認定をいただき、瞑想のための坐法と丹田呼吸法の指導ご許可をいただいておりましたので、それもとりいれて行いました。また「いつも神様に心を向けて」という本山博先生のお言葉と、「超作」の教えを守ることにつとめました。おかげ様で、豊かな成果を得ることができましたので、ご報告いたします。

*   *   *

晴れわたる青い空、濃緑のオリーブの木、かさかさと乾いた土、朱色のひなげしの花、イタリアの夏のはじめの二週間、ローマから50km、小さな山の頂、石積の厚い壁に囲まれた、ファラ・サビナというコミューンにある劇団「テアトロ・ポトラッチ」で、そのフェスティヴァルは行われました。

ファラ・サビナは、古代都市ローマより古い歴史を持ち、サビン人が住んでいましたが、ローマに滅ぼされ、サビンの女性達はローマ人に連れ去られたという歴史を持ちます。こぢんまりとした古い教会を中心として、ゆるやかなカーブを描く細い石畳の坂道と、情趣に富んだ石壁の家々の続くこのコミューンは、10分も歩けば端から端まで行くことができ、日用品と食品とを売っている店は一軒、バールが一軒の、愛らしく静かで穏やかな集落でした。

このファラ・サビナの中心にある教会の一部をもらい受け、素朴な白壁の劇場や稽古場、宿泊施設を持つ劇団「テアトロ・ポトラッチ」主催のこのフェスティヴァルは毎年行われ、今年で八回目、「異文化間の交流・西洋と東洋との融合」をテーマに、さまざまな国(イタリア、デンマーク、イラン、ドイツ、インド、日本)から集まったパフォーマー達により、公演、ワークショップ、デモンストレーションが連日朝9時から夜11時頃まで、十二日間くり広げられました。

ワークショップは、このフェスティヴァルで特に重要な位置をしめており、午前中二時間、午後二時間半の計四時間半、毎日行われました。指導には三ヶ国(デンマーク、インド、日本)の芸能者があたりました。

まずデンマーク、オデン・テアターの女優でイギリス人のジュリア・ヴァルリーさんが最初の二日間。インド・ベンガル地方のバウル(伝統的吟遊詩人)、パールヴァティ・バウルさんが、次の五日間。そして日本の伝統的舞踊「上方舞」の舞い手、吉村桂充が最後の五日間を受け持ちました。ちなみに、パールヴァティさんとは旧知の間柄で、2000年1月、南インドのケーララ州で出会い、それ以来十二年間、インドと日本とを行き来して、深い心の交流を続けています。

生徒達は、ローマを中心としたイタリア各地、オランダ、ハンガリー、イスラエル、ブラジルから集まり、参加者は12名、内女性11名、男性1名。二十代の人たちが中心でした。演劇や舞踊などの表現を志す人の他に、演劇はしていないけれど常に学んでいることが好きというイスラエル人、西洋哲学を六年間ローマで学んでいたが行き詰まりを覚え、今はやめて、特に何もしていないというブラジル人もいました。彼女はエリザといい、常に冷静沈着、思慮深く物静かなたたずまい。五カ国語を話し、「言葉がわからない。」と言って泣いている子に、通訳をしてあげていました。私が、「本山先生のご著書を読んでみては。」とすすめると、「読んでみます。」と、無表情で彫刻のような顔に、ほほえみが浮かびました。

今回のワークショップ指導のテーマは、 [Mai as spiritual Poem](霊的な詩としての舞)ですが、「何のために舞うのか。」それは、私の中では、「何のために生きるのか。」と同じ意味を持ちます。霊的成長をし、魂を浄化して、人や社会の役に立つ存在となり、顕界と霊界との調和、国境を越えた全世界の調和、自然との共存の礎となるような舞、霊的な詩としての舞を舞わせていただきたいというのが私の人生の目標です。

このような芸の道のしるべとして、尊敬する能楽師、三川泉師(宝生流シテ方人間国宝90歳)は次のようにおっしゃいます。「自分があってはいけない。」「自然でなければいけない。」「自分を出すことは許されない。」

三川泉師がシテをつとめる能「隅田川」の舞台では、演じる三川泉という役者は姿を消し、ただ子を失った母親の、時間と空間とを越えた普遍的な悲しみだけがあり、それもやがて美しく浄化され、昇華されて行き、静かな澄明感だけが後に残ります。この至高の芸に至る道への標が、三川師のこれらの言葉です。

この三川師の言葉は、まさしく自己否定の極地のように思えます。そしてこのことは、「自分にとらわれてはいけない。」「自我を捨てなければいけない。」とおっしゃる本山先生のお言葉にも、重なって参ります。

日本の伝統芸能の真髄は、本来は三川師のおっしゃるような、自然とともにある「和のこころ」です。そこでは、自分を出そうとすることは許されません。現代の日本ではそれも忘れられつつあり、能の世界においても、自己を打ち出した派手な演技が一般にも理解されやすく、好まれ、はやっていますが、日本本来の「和のこころ」にたち返り、それをヨーロッパの方々に、上方舞を通してご紹介したいと思いました。自己主張すること、個性を打ち出すことが芸術とされている西欧文化の中で、その対極にある、自分を出さない「和のこころ」に基づく日本の文化を[Mai as spiritual Poem]として、ヨーロッパの方々に味わってほしい、感じ取ってもらいたい。ワークショップ参加の生徒達にも、ただたんに舞の技術を伝えるのでなく、このことが自然に肌身にしみこむような指導をしたいと望みました。大神様のお導きを仰ぎ、本山博先生はじめ、本山一博先生、諸先生方から学ばせていただいていることに従えば、そのことはきっとかなえさせていただけると信じておりました。

まず、午前、午後の各クラスの始まりと終わりは、毎回必ず神さまへのご挨拶です。整然と横一列に並び、正座で「二礼、二柏手、一礼」の日本式祈りをみなで呼吸を合わせて行います。国、宗教の異なる生徒たちでしたが、誰からも異論は出ず、みな素直に私に従ってくれました。しかしまあなんと小気味よく息があったことでしょうか。26の手のひらから、ぴったりと同時に二つの音が鳴り響きました。この清々しい礼により、みなの心を一つにし、大いなる存在へと向かわせることができました。そして、まるで下着か水着のように肌もあらわなレオタード姿の女の子達も、日本の折り目ただしく慎ましやかな舞を学ぶ心の準備ができたように思います。

そして次は、一般的なヨガをさらに繊細、緻密に発展させた、本山式経絡体操法のパワンムクタアーサナを取りあげました。

ヨガは今や国際的です。といってもそれは神との合一をめざす本来のヨガの目的からははずれ、単にアーサナを中心とした肉体訓練に終わっていることが多く、一般的なヨガ教室での、行動的でアクロバティック、見た目にはなやかなエクササイズとファッションに慣れている現代の若人にとって、微細に体に働きかける本山式経絡体操法は、一見地味で、物足りなくさえ思われがちです。また、私の前に五日間ワークショップ指導を担当したインドのパールヴァティさんは、ヨギでもあり、彼女の指導の中にも、当然ヨガが取り入れられていました。ヨガ全盛の世の趨勢とこのような状況の中で、なぜ本山式経絡体操法をとりあげるのか、インドの伝統的ヨガ・アーサナとはどこが違うのか、その特徴を打ち出し、この体操法の価値を良く理解してもらう必要を感じました。そのため、最初に経絡、井穴、原穴の簡単な説明をし、それらを刺激しつつ行う体操法であることを述べ、さらに手足の関節を一つずつ動かすことにより関節に滞る気の流れを良くし、ツボの刺激も同時に行うことが、その部分だけでなく、全身、内臓、心にまで良い効果をおよぼし、体調の改善、心身の病気や怪我の予防にもなることを私自身の体験を通して強調しました。くしくも神経麻痺の私の右足は、その効果についての良い説明材料となり、説得力を増す一助となりました。

また、IARPの経絡体操法の英文テキストより一部分をコピーし、資料としてみなに渡しました。お互いに言わなくても察してくれる日本の人々と違い、国、言語の違う人々が日常的に行交い、すべて言葉で厳密に確認を取り、コミュニケーションを大事にするヨーロッパの人々には、一つ一つ言葉によりこちらの思いを的確に伝えることは必要不可欠です。つたない私の英語力ではおぼつかない所をこの英文資料は充分に補ってくれました。なお、この資料作製にあたっては、倉谷清美先生にご尽力いただき、簡単なCIHS 紹介、本山博先生のご著書紹介のページを作製していただき、付け加えさせていただきました。

パワンムクタアーサナを実際に行うにあたっては、特にその部位への意識の集中と、丹田を使った深い呼吸とを常に心がけるよう指導しました。意識の集中と深い丹田呼吸、このことは、舞の稽古においても重要で、そのための心の準備が、この段階から整えられて行きました。

本山式経絡体操法の特徴的なものとして、仙骨・股関節矯正体操もありますが、時間の都合で、今回は割愛しました。この矯正体操も、大変に体と心にとって大切な体操法であり、特に体を使う表現者にとっては肝心要となる体の中心を整えるために重要な体操法であることを実感させていただいており、機会があれば、世界中の方々にお伝えしたいと思っています。

パワンムクタアーサナで、全身の気の流れを整えた次は、瞑想をほんの少し行いました。前述したパールヴァティさんも、そのワークショップ指導の中で、毎回瞑想を行っていました。彼女は今回で5回目のフェスティヴァル参加とワークショップ指導で、参加者の中には、くり返し参加している人もおり、単なる芸能者としてではなく、霊性の高いヨギとしての彼女を慕って集ってきている空気が感じられました。

彼女の瞑想指導における坐法は、IARPと同じシッダ・アーサナでしたが、総じてIARP のようにきめ細やかなものではなく、お尻の下に座布団を使わないので、みなの両膝は床から浮き上がり、首が前にたれ、背筋は曲がっていました。しかし、みなリラックスして、気持ちよさそうに目を閉じていました。インドでは、瞑想は一般社会でも生活にしみついており、こうした、気楽なスタイルで日常的にどこでも、部屋の中でも、ガンジス河のほとりでも、山でも座る人が多いようです。その他、パールヴァティさんは、体の中心をスワディスターナからサハスラーラまで、呼吸とマントラとともに気をめぐらすプラーナ・ヤーマを行い、アジナへの集中を行っていました。

私はIARP の指導方法にのっとった坐法と丹田呼吸とを教えました。お尻の下にクッションを使って両膝が床につくようにし、お尻との三点で体を安定させ、背筋を自然に真っ直ぐにのばし、頭の重みが丹田に落ちるように首を少し後に引いて、体のどこにも力がはいらず、丹田に体の重みが乗るように指導しました。そして丹田呼吸に意識を向け、五分間ほどの短時間ですが、瞑想を行いました。

以上が、IARPの指導方法を取り入れた内容です。

このあとは、日本の伝統的稽古方法を取り入れ、小笠原流礼法の、呼吸とともに立ったり座ったり、お辞儀をしたりという稽古を行い、直心影流剣道の、天地にまっすぐ立ってする呼吸法「息吹」、丹田呼吸とともに歩く「真歩」を行い、能の、四方八方すべての方向へのエネルギーを感じながらの型の稽古や、上方舞の型の稽古を行い、曲としては、午前中は男性の舞として能「八島」(キリ)の謡と仕舞、午後は女性の舞として上方舞「黒髪」、この二曲を取りあげました。どちらも決してやさしいものではありませんが、最終日には、劇団の演出家、女優、スタッフのみなさんをお招きし、「八島」は黒、「黒髪」は白の手作りの衣装で、立派に発表をすることができました。もちろん、この時も、正座の「二礼、二柏手、一礼」で始まり、終わりました。

すべてが終わった後、生徒達はいっせいに私の方へ向いて正座し、手指をつき、声をそろえて「ありがとうございました。」と日本式お辞儀をしてくれました。

居並ぶ彼女たちは、美しい調和の中で輝いていました。誰一人として自分を出そうとする者はおらず、ただ静かに、日本の「和のこころ」に満たされていました。

このゆかしい若人たちとの縁をいただき、お互いにこころ響き合うひとときをお与えくださいました大神様、常にお導き下さいました本山博先生、本山一博先生、諸先生方に、深く深く感謝申しあげます。

野辺ゆけばひとむら咲けるひなげしのはなびら淡きイタリアの丘     けいいん

追記

なおこの劇団「テアトロ・ポトラッチ」とのご縁は、今後も続くことになりました。

2013年3月から4月にかけての二週間、演出家のピノさん、女優のナタリーさんが来日し、一緒に日伊合同の作品を作り、2013年、2012年と同時期、同じ場所にて行われる次のフェスティヴァルで発表するために、再びイタリアへ招待してくださることになりました。

神様の思し召しにそった作品のできあがりますこと、愛と調和に満ちた交流の続きますことを大神様にお祈りさせていただき、今後も本山博先生はじめ、本山一博先生、諸先生方のご指導、ご鞭撻を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

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