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IARP学会誌

論文

研究書
本山 博著


英文書

J.Bライン博士賞


超感覚的なものとその世界  

宗教経験の世界

本山 博著

A5判上製 246頁 定価 3,060円
ISBN-87960-042-3-C0014 1990年発行


宗教的超感覚的世界の客観的実在性を、生理学、心理学、超心理学等によって科学的に立証し、
さらに形而上学的に解明した各国学会絶賛の書。



1951~2年から1960年頃にかけての著者の諸論文をまとめ、1961年春、博士論文として東京文理科大学に提出されたもの。

1963年12月、「宗教経験の世界」として出版され、後、1990年4月、著者が創立し所長を勤める宗教心理学研究所創立満30周年を記念し、「超感覚的なものとその世界」と改題、改版された。


ユネスコより哲学部門優良図書に挙げられた。

ユネスコ国際連合教育・科学・文化機関の略称。戦争の防止や国際平和を目的とする。


<序文>

この本に収められている諸論文を書いた1954年(昭和29年)~1961年(昭和36年)頃は、戦前、戦中の神道に基づく日本神国論に対する一種の反動として、戦後の社会主義、唯物論的考えが最も盛んであった頃である。

宗教とか神秘と言うだけで、インテリと自負する人々は、それを攻撃するか無視するかしたものである。したがって、超感覚的な世界に到達するためにヨガ行をしたり、そこで生ずる心身の変化の生理心理学的研究や、ヨガ行によって目覚めた超能力の生物物理学的研究をするということは、当時の大学ではとても受け入れられるものではなかった。

私は幼少から、優れた霊能者、宗教家である養母と生母の二人に連れられて、厳しい修行(滝行、一日中洞窟内での連祷等)をし、毎日、神の力の下に母達が行う人々の救いの奇蹟を見た。長じて25歳からヨガ行を始めて、種種の神秘体験と超能力を得て人々を導いてきた。

人の前生のこと、国、民族のカルマを超意識で観じ、それを解く祈りを続けて、現実に政治、経済が日本、アジアの国々で変化するのを経験し、心霊治療によって多くの人々の苦しみを救ってきた。これらの真実であることを疑うことはできない。何とかして哲学的に、あるいは科学的に解明したいと思って哲学的思索を重ね、超常現象の生物物理学的研究を重ねて、本書が出来た。

その間、大学や学会関係の人々から冷たい目で見られることが多く、研究者としての私には困難な年月であったが、二人の母の絶大な心身両面での支えと、下村先生(元東京文理科大学哲学教授、現日本学士院会員)、故小保内先生(元東京文理科大学心理学教授)、故末綱先生(元東京大学教授、数学)の暖かい理解と御支援が心の支えになって、どうにか研究を続けることができた。二人の母と三人の先生方に、心から御礼を申し上げたい。

現在は、国際的視野でみると、超心理学の研究は大学で受け入れる所も出来てきた。私共の研究所で行った経絡や気の存在、機能についての生物物理学的証明は、国際的に学会で認められ、Holistic医学では必ずとり上げるようになった。本書にでてくる「チャクラ」という言葉は、当時、日本人も西洋人も殆ど知らなかったが、今では、ヨガ実修者、宗教者は日本でも外国でもほとんどの人が知るようになり、若者の、チャクラへの精神集中を含むヨガ瞑想に励む人口が増えてきた。

世界の人類が物質文明の高度な発達と平行して、精神の進化と成長を求める方向に動きかけた徴候が至る所にみえてきた。現在、ソ連、東欧の唯物的共産主義、社会主義が崩れて、個人の自由と権利を認めて宗教を是認する民主政治へ移行しつつあることは、その一つの大きな徴である。今、地球の人類、いな、地球そのものが、より深い、大きい精神的進化と発展を求めて始動し始めた。本書は、この動きを予見し、この動きに方向を与えてきたように思う。人間存在の根源にある超感覚的世界の探究に、本書は依然として有意義であると信じている。

最後に、本書がユネスコより哲学部門の優良図書に選ばれたことは、著者の光栄とするところである。

1990年3月23日 本山 博

<主な目次>
序、

  1. 超感覚的なもの
  2. 超感覚的なものの確認方法と、確認された超感覚的なもの
  3. ライン、ユング、ヨガにおける超感覚的なものの確認方法と、その見出された超感覚的なものについての反省
  4. 今後の課題
  1. チャクラと自律神経

序論

  1. チャクラ、ナディについてのヨガの教説
  2. チャクラ、ナディと自律神経との関係の医学的研究
  1. ABCクラスのESPテスト
  1. 検査方法
  2. 計算方法
  3. ABCクラス分けの基準と方法
  4. 結果、計算、考察
  5. 「一、」と「二、」との関連においてなした結論
  1. 宗教経験における超意識と無意識

  1. 宗教経験、宗教意識の定義
  2. 宗教経験における無意識
  3. 宗教経験における超意識
  4. 無意識、超意識の発現しやすい状態、その状態をつくるもの
  5. 超個人的無意識と超意識およびその当体の比較考察
  6. 無意識(個人的無意識、再生する限り存続する個人的無意識、超個人的無意識)および超意識の当体との融合合一によって成立する宗教経験は究極のものではない
  1. 催眠現象と宗教経験

  1. 催眠現象と宗教経験における方法と過程
  2. 催眠過程・宗教経験の過程において生じた心理的生理的変化および存在性上の変化
  3. 催眠状態と宗教経験の要約と比較
  4. 催眠に入りやすい人・宗教経験をもちうる人の特性
  1. 宗教経験と存在

  1. 宗教経験と新意識について
  2. 宗教経験の段階と種類
  3. 宗教経験の各段階は三つの段階を有つ
  4. 宗教経験の各段階のもつ三段階における普遍的本質的なものと、

高い段階の三段階と低い段階のそれとの間における相違

5.「宗教経験における超意識と無意識」の内でいう宗教経験の段階と

「宗教経験と存在」の内でいうそれとの関係

6.存在と意識およびより高い存在への進化

7.横の関係、縦の関係、絶対無について

(七) (付録)宗教経験の具体的実例


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