CIHSのアクレディテーション認可について

CIHS総務部長
馬場秀樹

CIHSは2021年6月に念願のアクレディテーションを取得することができました。2016年から始めたこの大きなプロジェクトにより、5年半の歳月をかけ、多くの方々の努力そしてサポートのおかげで取得することができました。
  今回の記事では、3つのセクションに分けて書いていきたいと思います。1つ目は、アクレディテーションとは何か、2つ目はアクレディテーションの取得でCIHSが今後どのように変化していくのか、3つ目にアクレディテーションの過程をお知らせしたいと思います。

1.アクレディテーションとは何か

 アクレディテーションとは「認定校制度」のことで、教育機関の質を保証する制度のことです。アメリカでは、政府が民間・非営利の団体を認定し、この団体が大学を認定するという制度が採用されています。
 この団体には、アメリカを6地域に分けて設けられた地域アクレディテーション(Regional Accreditation)があり、これらの6つの団体は、教育省(日本でいう文部科学省)と同レベルである連邦政府下のDepartment of Educationに認証されており、厳格な基準で認定を行うことで有名です。CIHSはこの6つの団体の1つである西部のアクレディテーションを管轄するWestern Association of Schools and Colleges (WASC)という団体に認定を受けました。ですので、広義ではアメリカの連邦機関に認定されたということになります。これはどういうことかというと、このWASCはカリフォルニア州での有名校であるスタンフォード大学やカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)などを認可している団体ですので、学校の規模は違うと言えども、CIHSはこれらの大学と同じ基準で認定を受けたということです。

2.アクレディテーションの取得でCIHSが今後どのように変化していくのか

 まず大きく変わると思われるのは、学生数の増加です。アメリカでは、学生が大学院大学を探すときは、まずその大学がどの団体から認定されているかを確認します。前述のとおりWASCはアメリカの教育省から認可を受けているので、その効果は大きく、学生が増加することが予測されます。
 なぜ学生がどの団体から認可されているかを調べるのかというと、学生ローンの問題があるからです。アメリカの教育省から認可を受けた大学の学生は、連邦政府が行っている学生ローンを申請することができます。これは、日本の奨学金と異なり、政府保証による学生のためのローンで、多くの学生がこのローンを利用し大学や大学院大学で学位を取得しています。
 CIHSは今まで州政府の認可を受けておりましたが連邦政府の認可は受けていなかったので、CIHSの学生はこの学生ローンを享受することができませんでした。ですので、これまでは毎学期自分で学費を支払うことのできる学生しか来られなかったのですが、今後は幅広く学生を受け入れることができることになっていきます。
 またもう1つの学生にとっての利点は、他大学との単位の互換性や学位の認証などがあります。単位の互換性とは、アメリカでは通常、アクレディテーションを受けた大学間での単位の互換性しか認められていません。ですので今後は、例えばCIHSである程度の単位を取得した学生がスタンフォード大学に転校しようとしたときに、CIHSでの単位がスタンフォード大学に受け入れられるということも可能となります。また、CIHSで修士を取得した学生がスタンフォード大学の博士課程に入学することも可能となります。
 このようにアクレディテーションのある大学で学ぶことで、多くのメリットを学生が享受できることになります。
 さらに、最も重要な変化は、多くの学生に興味を持ってもらい、CIHSの存在が知れ渡るようになり、本山博初代学長の理念がこちらの社会で広がっていくということがあります。WASCからの認可の基準の一つに「信条に基づいた教育をしているか否か」があります。CIHSには本山博初代学長がお創りになった信条があります。WASCはCIHSでの学部、学位、そして各コースまでこの信条に沿った授業・概要が用意されているかを確認します。ですので、WASCから認可を受けたということは、本山博初代学長の理念が理解され、こちらの社会で必要であるという判断が下されたということがいえます。
 今後、CIHSが幅広く学生に門戸を開き、学生が学位を取得し社会に出ていくということは、それぞれの学生に植えられた本山博初代学長の理念が広がっていくということだと思います。それは、本山博初代学長がアメリカで大学院大学を創立された大きな目的の一つといえるので、CIHSがアクレディテーションを取得したということは大きな意義ある変化になります。

3.アクレディテーションの過程

 アクレディテーションの過程は非常に複雑です。簡単に説明すると、大きく4つの段階に分けられ、その段階ごとに基準をパスしていかなくてはなりません。そして、そのパス(合否)の決定は、WASCが公正に選んだ3人~4人からなる審査員が行います。これらの審査員は、CIHSと類似していない、また利害関係のない複数の他大学から選ばれ構成されます。彼らの役割は、CIHSがWASCの基準を満たしているかを審査し、それを報告書にまとめることです。報告書には、良い点、改良すべき点などが記されWASC本部に届けられ、各規準を満たしているかが判断されます。
 審査は、書類審査と実際にCIHSに審査員が来て監査する現地監査の2つで行われます。書類審査がパスになれば、現地監査の予定が組まれ、監査委員が実際にCIHSの関係者、理事、スタッフ、卒業生、現学生などにインタビューを行います。
 この4つの基準の中には、また細かい事項が明記され、それらをパスしていかなくてはいけません。
 現地監査では、この4つの基準の審査が行われ、その合否が判断されます。最初の現地監査では、この4つの項目のうち2つが満たされていないと判断されたのが認可保留になった理由になります。その4つとは以下の項目であり、今回まだ改善が必要と言われた項目は2と4になります。

  1. 教育機関としての目的と教育の基準。
  2. いかに学問の基準をCIHSが主体となり達成していくか。
  3. 学問の質と持続性を組織の資産(予算や人材など)を応用しどのように発展させていくか。
  4. 大学院自体が今後どのように改善をして質の向上を図っていくか。

 この2の項目は、主に学部の改善で、各コース、そして各プログラムの学習要綱とその見直しが主な目的です。そして、その中の細かな項目には学生がコースを履修しているときのその評価の仕方、また学生がプログラムを終了するときの評価の仕方などの基準を網羅していきます。これらの書類は、細かく実際のクラスの論文とその教授からの評価を分析して提出していく必要があります。
 さらに、これらのプログラムでの学生の履修率や、退学率、また卒業生の数などの関係性の分析も必要になってきます。
 4の項目は、大学院レベルでの改善の報告になります。これは、今後しっかりとした質の学問を提供していく大学院として、その質をどのように見直し、必要な改善を行っていくかということが主なポイントになります。
 これには、2のコースやプログラムでの改善部分が、どのように学生の大学での学習効果や満足度を上げていけるかということと、それを客観的に解析する方法が必要です。CIHSでは去年から学生のデータを集中的に管理するシステムをオンライン上に作り、学生の履修率や卒業率、また学生からのアンケートなどの分析をしています。
 また学生からのアンケートや、教授の評価などを基に大学院レベルでどのようにコースやプログラムの質を高め保っていくかという基準作りが主な問題となります。
 この1回目の現地監査の後に、審査員のレポートがCIHSに届けられ、それを改善する項目が新たに作成され次の現地監査の予定が組まれます。そして、次の監査までにそれらの満たされていない項目に対して対応していく必要があります。
 CIHSでは、この監査が3回行われ、そして3回目に審査員から4つのすべての基準において合格をいただきました。それらの報告書が「推薦」としてWASC本部に届けられ、本部での委員会で最終判断が下されます。その推薦が、今年の6月に行われた本部での会議で議論され決定され、その結果CIHSはアクレディテーションを取得することができました。
 これは本当に長い道のりでしたが、無事にアクレディテーションを取得できて大変嬉しく思います。CIHSがここまで来ることができたのも、本山博初代学長が崇高な理念を打ち立て大学院大学を設立され、奥様、本山一博会長、日本の理事の方々を始め多くの信者・会員の方達からのサポートがあってのことです。本当に心より感謝申し上げます。これからも、CIHSスタッフ一同、本山博初代学長の理念をこちらの社会で浸透させていくべく努力していきたいと思います。今後もCIHSのことを温かく見守っていただきますようにお願い申し上げます。